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部のおすすめ体験 (1)

「花田植え」とは、中国、四国、北九州にみられる田植え神事で、太鼓や笛などを鳴らしながら行う大田植えです。雲南市入間地区は一時期、その伝統が途絶えていましたが、平成14年に地元の人の思いで復活しました。毎年、県内外の参加者や見物人で小さな山里が賑わっています。
古事記に登場する「ヤマタノオロチ伝説」など、数々の神話が語り継がれる雲南市。かつて宿場町でもあった入間地区は、山々が連なる谷間に位置し、斐伊川支流の三刀屋川が流れ、田畑があるのどかな所です。入間では毎年5月になると神を祭り五穀豊穣・無病息災を願うとともに、重労働である田植え作業を楽しくする「花田植え」が行われます。そして五月晴れの今日、その花田植えが盛大に行われます。

早朝から参加者が入間交流センターに集まってきました。地元の親子、国際交流員、東京の大学生など、常連や初参加の人などさまざまです。各々、役割の衣装に衣替え。田植えを華やかに演出する「早乙女」の女性は絣を身にまとい、田植えをするためにタスキをかけます。「囃子子」の子どもや大人は、浴衣に派手な帯を巻き、傘に花を付けています。ハレの日の衣装に着替えると気分も上々です。
まずは腹ごしらえ。地元のお母さんがつくった塩おにぎりや煮しめなどをいただきます。お祭りに欠かせないのは、お清めの酒! ほろ酔い気分のお父さんたちが活気付けのために酒を酌み交わしていました。  

早乙女が横一列に並び、囃子子の太鼓や笛に合わせながら、テンポよく苗を植えていきます。最初はおぼつかない手つきも、次第に慣れた様子。しかし苗を植える前かがみの姿勢と田のぬかるみを歩くことは思うより重労働。休憩を入れながら少しずつ苗を植えていきました。全て植え終わると、観客からの大きな拍手が、谷に響きわたっていました。
「日頃できない経験ができて楽しかった!」「来年もまた来たいね」と早乙女姿の大学生が、泥だらけの手足を小川で洗い流しながら話をしていました。

日本の原風景の中で、田舎の素朴な民俗文化に触れた一日。伝統を継承する地元の人と若い参加者が笑顔で語り合う姿はまるで親子。今日植えた苗が秋に実を結ぶ姿に思いをはせながら、宴は夜まで続きました。

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