登録施設・団体数 86 (2024年7月現在)
掲載施設・団体数 86 (2024年7月現在)

自然・風土・歴史・文化を学ぶ [特集]体験紹介

火を焚く暮らし

人のご縁も旅のつながり。

「釜戸」に大興奮の子どもたち。上手に火をおこしています。

古き良き暮らしから
「手間」の中にある
「豊かさ」を感じる

昔はポンプで水を汲み、釜戸でご飯を炊き、火を焚いて五右衛門風呂に入っていました。家の釜戸や囲炉裏からは煙が上がり、その匂いで食事の時刻を感じていたものです。このような古き良き暮らしを体験できる「出雲古志古民家塾」へ行ってきました。

斐伊川が雄大に流れる神話の郷、出雲市。初夏には田んぼからカエルの合唱が聞こえ、冬には朝もやがすっぽりと覆いかぶさる片田舎に「出雲古志古民家塾」があります。建築家の江角俊則さんが古民家を改修し、ロハスな生活体験から暮らしの豊かさを学ぼうと田舎ツーリズムの活動を始めました。建築家が息吹を与えた古民家は、全体の空間はもちろん、手づくりの椅子や棚に至るまで、細かな部分にも使い心地の良さが感じられます。

大人には懐かしく、子どもには新鮮
土間を中心とした古民家の暮らし

この日は、小さな子どもたちを持つ家族が集まり、古民家塾のスタッフと一緒に古民家での田舎体験を行いました。子どもたちが興味を抱いたのは「火」でした。電化生活に慣れている現代っ子が「火」を見ることは少なくなりました。しかし、ここでは囲炉裏、釜戸、暖炉、五右衛門風呂など、どれも火を扱います。「わぁ~!」と釜戸の火を焚く周りで、真っ赤な炎と煙に驚く子どもたち。炎をジッと見つめる眼差しはキラキラ輝いています。その「火」を使って、釜戸で炊き込みご飯、囲炉裏で豚汁、そして魚を焼くことにしました。土間の大きなテーブルでは、大きな手や小さな手が調理の下準備をしています。一方、奥の続き間で走り回る子の姿も見えます。滑って転んでも畳ならヘッチャラ!「障子を破らないでよ!」とお母さんの心配そうな声が響きます。そんなやりとりが、忘れかけた『懐かしさ』を感じさせてくれます。

人のご縁も旅のつながり。

この中で寝るの!?

蚊帳を知らない子どもたちは、まるで秘密基地の中にいるようで、お昼寝はどこへやら…。

底板を沈めて五右衛門風呂に入ります。小さいお風呂も楽しい!

庭にあるピザ窯で、アツアツピザの出来上がり。

つきたてのお餅を皆で丸めよう!お餅がよく伸びる~~。

表の玄関では、餅つきが始まりました。餅つき初体験のお父さんが慣れない手つきで餅をつき、お母さんがアツアツの餅をこねています。それをおいしそうに食べる子どもたちは、とても嬉しそう。こうして皆でつくった料理を囲炉裏端でいただきました。
「手間」の中にある「豊かさ」、それを幸せに感じた瞬間であり、そこにはたくさんの笑顔がありました。

人のご縁も旅のつながり。

皆でつくった料理を古民家研究会のスタッフと一緒にいただきます! サンマやタイ、そしてつきたてのお餅は炭火でじっくり焼きます。炭のパチパチという音や煙、食材が焼き上がる匂いも御馳走の一つです。